論文公刊のお知らせ(2018/06/01)

『都市問題』第109巻6月号に拙稿「デンマークにおける『納税者の反乱』の研究ーー地方税制に着目して」が掲載されました。『都市問題』の詳細は以下のサイトをご覧ください。

http://www.timr.or.jp/cgi-bin/toshi_db.cgi?mode=saisin

デンマークは他の北欧諸国と同様に税負担が重い国として知られていますが、実は1970年代初頭に大規模な反税運動を経験した国でもありました。グリストロップ率いる反税政党進歩党が「所得税廃止」を掲げて、全国で反税運動を展開し、その結果、進歩党は1973年国政選挙で突如第二政党まで躍進することになります。「納税者の反乱」といえば、米国カリフォルニア州の住民提案13号が有名ですが、デンマークの事例も欧州諸国で最も激しい「納税者の反乱」だと言われています。近年は進歩党のように所得税廃止を訴える政党はデンマーク国政にはみられなくなりました。ただし、進歩党の元メンバーが創設した極右政党デンマーク国民党が国政で大きな影響力を発揮している状況にあります。

今回の研究は、デンマークにおける「納税者の反乱」がどのような背景から起こったのかを、政府報告書、統計資料、新聞等を用いて分析しました。

この論文は後藤・安田記念東京都市研究所研究員の2017年個別研究の成果の一部です。公刊から1か月後に研究所サイトに公開される予定です。

http://www.timr.or.jp/research/research_work.html

また、この研究は、若手研究(B)「デンマークにおける「納税者の反乱」の研究
」(平成29~32年度)(17K13753)における平成29年度の研究成果の一部です。

https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K13753/

 

 

高崎経済大学・地方財政論Ⅰレポート課題について

高崎経済大学・地方財政論Ⅰのレポート課題を発表しました。

レポート課題についてAdobe_PDF_file_icon_24x24([download id=”3136″])

締切:7月18日(水)23:59

提出先:高崎経済大学ポータルサイト

参考文献の書き方や資料サーベイの仕方は講義ページの資料を参考にすること。

開講授業-地方財政論

 

 

書籍公刊のお知らせ(2018年3月)

慶應義塾大学出版会より『収縮経済下の公共政策』の1章分を執筆させて頂きました。
2018年3月に出版予定です。テーマは、デンマークの所得税と児童手当について。
税制の公平性、税制上のジェンダー平等性、そして児童手当の普遍性が歴史的にどう関係しているかを考えました。移転的基礎控除についても触れています。ご関心のある方はお読みいただければ幸いです。
それでは、よろしくお願いします。

倉地真太郎(2018)「デンマークの所得税制と児童手当――負担の公平性と課税方式の変化に着目して」

http://www.keio-up.co.jp/np/detail_contents.do?goods_id=3827

第2回環境税研究会の開催お知らせ(2018年3月9-10日)

この度、「生態経済」プロジェクトの一環として環境税研究会を開催することになりました。

1日目:3月9日(金)16:00~18:00

2日目:3月10日(土)13:00~15:30

会場:慶應義塾大学三田キャンパス研究室棟地下第4会議室

私は2日目に以下の内容で報告する予定です。

題目:北欧諸国における財政構造と環境税制

ご関心のある方はご連絡いただければ幸いです。

関連1:環境税研究会の開催のお知らせ(2017年12月16日)

関連2:倉地真太郎「デンマークにおける環境関連税制の政策過程分析―炭素税に着目して―

環境税研究会の開催のお知らせ(2017年12月16日)

この度、「生態経済」プロジェクトの一環として環境税研究会を開催することになりました。

詳細は以下の通りです。

日時:2017年12月16日(土)15:00~18:00
会 場 :市政会館5階第二会議室
( 〒100-0012 東京都千代田区日比谷公園1-3 5F)
報告者① :佐藤一光(岩手大学人文社会科学部准教授)
報告タイトル① :環境税の国際比較:協調、競争、租税抵抗の狭間で
報告者② :倉地真太郎(後藤・安田記念東京都市研究所)
報告タイトル② :北欧諸国の環境税制:炭素税の制度比較分析

参加希望の方はご連絡頂ければ幸いです。

関連文献:倉地真太郎(2017)「デンマークにおける環境関連税制の政策過程分析―炭素税に着目して―」慶應義塾大学経済研究所Discussion Paper シリーズ(ダウンロード先