『週刊社会保障』(2/16)論壇コーナーの寄稿について

今週の『週刊社会保障』(2/16)の論壇コーナーで、デンマークの消費税(付加価値税)をテーマに寄稿しました。軽減税率のないデンマークですが、軽減税率が導入されなかった背景や導入に関する議論、チョコ税廃止や書籍に対する付加価値税廃止の背景について解説しました。

「福祉国家を支えるデンマークの消費課税―軽減税率、チョコ、書籍をめぐる議論―」

https://www.sociohealth.co.jp/magazines/hosyo/no3354/

アウトライン

  • デンマークは25%という国際的にも非常に高い付加価値税率を、軽減税率なしで長年維持してきた高福祉国家である
  • 付加価値税に関して。①EUの税制調和ルールの影響、②1980年代以降の税制簡素化・中立性重視の方針、③電子政府を活用した納税コスト最小化の仕組み、がある
  • 近年の物価高騰を背景に、書籍への付加価値税廃止(若者の「読書離れ」対策)とチョコ税廃止(個別消費税の不合理さへの批判)が政策論争の焦点となっている
  • ただし書籍税廃止については「読書しない人がさらに読まないだけ」「書店の値下げが進まない恐れ」など効果を疑問視する声もある
  • チョコ税廃止についても「健康面での悪化」「小売業者が差額を利益にする恐れ」という懸念が指摘されている
  • 日本への示唆:デンマークでは付加価値税そのものよりも個別消費税の不合理さや納税コストが問題視される傾向があり、税制を通じて「どのような消費が望ましいか」を議論する文化が根付いている点が特徴的である