生活経済政策連載7月号のお知らせ(2026年7月)

『生活経済政策』2026年7月号に、連載「福祉国家で暮らしてみて」の第4回「『デンマークを取り戻す』とは誰の言葉か」を書きました。
今回のテーマは、デンマークの音楽と政治です。ロスキレは、毎年夏にヨーロッパ最大規模のロックフェスが開かれる「音楽の街」として知られていますが、先日家族でロスキレのロック博物館 RAGNAROCK を訪問しました。そこではデンマークの音楽と政治・社会の歴史を紹介するコーナーがあり、そこでの話を書きました。エッセイでは、音楽、移民、右派ポピュリズム、そして folk という言葉の両義性を手がかりに、「福祉国家は誰のものか」という問いについて考えました。
本文で取り上げたのが、Natasja の “Gi’ mig Danmark tilbage” です。直訳すれば「私にデンマークを返して」。一見すると排外主義的なタイトルにも見えますが、実際には、移民的背景をもつ彼女が、多様で寛容なデンマークを取り戻そうと歌った曲です。
ところが、この「デンマークを取り戻せ」という言葉は、その後、右派ポピュリズム政党であるデンマーク国民党によって、まったく異なる意味で使われることになります。
もう一つ本文で取り上げたのが、同党の選挙キャンペーン曲 “Herfra min verden går” です。
Herfra min verden går
同じ「デンマーク」や「私たち」をめぐる言葉でも、誰が語るかによって、包摂の言葉にも、排除の言葉にもなりうるという話をしました。ご関心がある方はご覧ください。